種類が多様化
「訪問型」
専任のスタッフが高齢者の自宅を定期的に訪れて安否を確認するサービスです。スタッフは高齢者から日常生活の相談を受けたり、食事の摂取状況を聞いたりしてそれを記録します。家族は訪問記録の内容を伝えてもらうことで高齢者の心身の健康状態を把握します。
訪問型の安否確認サービスは主に郵便局や電気会社、水道会社などが行っています。郵便局員や検査員は日頃から管轄エリアを巡回しているため土地勘が強く、地域とも関わりが深い存在です。その人たちが地域を巡回したり、情報を提供したりすることによって高齢者の安否確認はもちろん、犯罪防止にもなるとして大きな期待が寄せられています。
「センサー型」
高齢者の自宅に設置したセンサーで安否を確認するサービスです。センサーには異常を感知すると家族のPCやスマートフォンに連絡がいくタイプや、センサーを管理しているサービス提供者の元に通知がいき、非常時と判断した場合は高齢者の自宅まで駆けつけるタイプなどがあります。センサーで高齢者の日常生活動作を把握できるため、直接訪問して目や耳で確認することはありません。
センサーは部屋ごとに設置するのが一般的ですが、最近は冷蔵庫などの家電製品やホームセキュリティと連動したもの、ガスや照明などの使用状況で検知するものなどもあります。そのため、家電メーカーやセキュリティ会社、ガス会社など、さまざまな分野の民間企業が開発に乗り出しています。
「カメラ型」
高齢者の自宅にカメラを設置して健康状態などを直接確認するサービスです。24時間365日体制で監視が実施されており、緊急時の呼びかけにも対応しています。
カメラは数種類ありますが、主流は設置するだけの簡易タイプです。大がかりな工事は必要なくすぐに使用できます。録画機能も搭載されており、その映像は家族も確認できます。高齢者の行動をリアルタイムで把握できるのはもちろん、過去の行動も確認できるようになっています。
「宅配型」
食事の宅配を行う際に安否も確認するサービスです。訪問型と似たようなサービスのため混同する人もいるかもしれません。
心身を健康に保つためには食事が重要です。しかし、高齢になると調理そのものが面倒になったり、メニューが偏ったりして栄養不足になりやすいため、食生活にも気を配る必要があります。食事の宅配サービスは栄養不足や偏りを防ぎ、健康的な生活を維持するのに役立つ介護サービスですが、同時に安否確認もできるとあって多くの人が利用しています。食事の宅配事業を展開している企業が主にこのサービスを行っていますが、宅配サービスの延長ということもあり介護や栄養に関する専門的な知識がないスタッフが巡回しています。いざという時に適切な対応ができないというデメリットがあります。